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認知症について

認知症は早期発見によって進行を遅らせることができる病です。
認知症は、年を重ねると共に発症しやすい病気です。
認知症は、高い確率で高齢者みなさまに影響している病です。

65歳以上の2割の方が、軽度のものから重度まで程度の差はありますが、何らかの認知症にかかっているといわれています。
老後の生活の質を考える上で認知症の問題は避けては通れないのが事実です。

軽度の場合は、薬物療法と非薬物療法を組み合わせることで、進行を遅らせることが可能です。
早期に発見すれば、生活の質を保ったまま暮らし続けることができるのです。

認知症には適確な診断が必要です。
認知症には適確な診断が必要です。

認知症はさまざまな種類があります。
もっともポピュラーなアルツハイマー型の認知症のほかにも、脳血管性認知症、レヴィ―小体型認知症、MCIと呼ばれる軽度の認知症などがあります。

大切なのは、患者さまが「どのような認知症で、どの程度の病状なのか」を、しっかりと見極めることです。
軽度の認知症の方のなかには、支障なく日常生活を送ることができる方も、普通に会話をすることができる方もいらっしゃいます。
そういう方の病状が進まないようコントロールするための治療と、重度の方の治療とケアは、同じではありません。
それぞれ適確に道筋をつけ、治療プランを立てなければなりません。
そのためにも診断が大切です。
認知症の診断をしっかりとつける役割を果たすことができるのが、認知症専門医です。

認知症は適切な治療によって進行を遅らせることができる病気です。
認知症は予防のできる病です。

認知症に対する考え方は日々進歩しています。
たとえば、認知症は生活習慣病ともかかわっているといわれています。
糖尿病や高血圧症をしっかりとコントロールすることにより、認知症になるリスクを抑えることも可能であるといわれています。

また、予防のためには、規則正しい生活と、家に閉じこもらないこと、適切な仕事をすること、他者とのかかわり合いを大切にすることなどが上げられます。
人との接触やコミュニケーションが嫌いな人は認知症になりやすいものです。
男性の場合、仕事を定年退職することで、それまで会社中心に営まれてきた人間関係がなくなってしまいます。
定年後になってから、あらためて他者とのコミュニケーションをとる機会を作ることは困難なものです。
そのような方が認知症になりやすい傾向があります。

他者との接触を日常的に行っていくためには、デイサービスなどの通所施設を利用して、コミュニケーションを図ることができる場に出ていくことも有効です。

認知症の早期発見のために
認知症の早期発見のために

認知症の検査には、神経心理検査やMMS、長谷川式などの方法がありますが、大切なのは患者さま一人一人の病歴やご家族のお話をしっかりとおうかがいすることです。
私たちは、効率的にお話をうかがうために、専用のヒアリングシートを用意しています。
そのシートにご記入いただいたことは、認知症を構成するさまざまな要因や認知症の種類などを見極める資料になります。

MCIと呼ばれる軽度認知傷害の患者さまは、1年放置するとその約10%は認知症に移行してしまうといわれています。早期に発見して、薬物治療や脳リハビリなどを受けていただき、病状の進行を遅らせることが必要です。診断には、MRI装置によるVSRADという特殊な画像診断を用い、アルツハイマー型認知症の際に、最も影響を受ける脳の海馬という部分を画像でとらえ、その萎縮の程度と神経心理検査等の診断結果を併用し、確定診断に繋げて行きます。

また、認知症になりやすい方を発見する方法として、アポEという採血による検査も行っています。
近い将来、認知症の診断に有効なマーカーが開発され、採血により確実に認知症の病状が把握できるようになるでしょう。

認知症の疑いのある自覚症状
認知症の疑いのある自覚症状

認知症のサインになるのは、物忘れです。
物忘れにもいろいろあります。
記憶には長期記憶と短期記憶というのがありまして、高齢者の方も昔のことはしっかりと覚えているものです。

認知症の疑いがある物忘れには、以下のようなものがあります。

  • 昔のことは覚えているのに最近のことを忘れる
  • 駅を乗り過ごしてしまう
  • 料理の味付けがおかしくなる
  • 昨日の食事の内容をすっかり忘れてしまった

などです。
初期の認知症には、特徴的なサインがありますので、それを見逃さないようにすることが大事です。
年齢的には、若年性のものを除けば、60代を越えたあたりから意識されたほうがよろしいでしょう。

認知症の治療とケア
認知症の治療とケア

認知症はある程度の段階を越えてしまうと、治療が困難になります。
その場合には、治療中心から介護のサービスをご利用いただきなから、ご家族とご本人がより良い環境で穏やかに過ごすことができるという目的にシフトしていきます。
翔洋会では、認知症の患者さまのご家族、ご本人、双方にとって、ご希望にかなうような治療を行っていきます。
最初は予防、治療、そして介護の段階へと、トータルに患者さまとご家族をサポートしていきます。

認知症専門医である院長は、多くの患者さまを診てきています。
治療から介護へ移行する段階の見極めを、適確に行うことが可能です。
しっかりと見極めて、医療から介護までの流れのなかで適切なサービスをご提供していきます。

認知症認知症

翔洋会では、認知症の方に対応するデイサービスセンターやグループホーム・小規模多機能居宅介護などを運営いたしております。
デイサービスセンターでは、認知症に有効な運動療法やアートセラピーを行うなど、患者さまが積極的に日常生活を楽しまれるようご支援を行っています。